薬の瓦版
薬の瓦版=平成27年12月14日= 第38号

以下、テキスト版です。

大田区薬剤師会        薬の瓦版            2015年(平成27年)12月14日(月曜日)     (ほぼ週刊)
発行:大田区薬剤師会
東京都大田区中央3−1−3
アルカディア中央1階
サプリメントを上手に使いましょう
 サプリメントの本来の目 的は、食事からの栄養摂取 不足を補うことであり、補 助的な役割です。ところが、 「健康に良い」、「疲れが とれる」といったイメージ から、サプリメントを摂取 することで安心する方も少 なくないと言います。サプ リメントは上手に活用すれ ば健康の味方になってくれ ますが、頼りすぎると、食 事からの栄養摂取に無頓着 になったり、過剰摂取によ って体調を崩したりするな ど、様々な健康リスクがあ るのです。サプリメントは 「健康食品の一部」と考え られます。
 そんなサプリメントを上 手に活用するために知って おきたい3つの事を紹介し ましょう。
不足分を補う
 サプリメントは特定成分 の摂取に有効です。サプリ メントとは、食事によって 十分に摂りきれていない栄 養素を補うための補助食品 を総称したものを言いま す。では、みなさんは、「サ プリメント」と一般的な「食 品」の大きな違いをご存じ でしょうか?それは、「含 まれている栄養成分の種類 の数」です。物の本による と、次のように記述されて います。サプリメントでと れる栄養成分の種類は限ら れていますが、食品にはい ろいろな種類の栄養素や健 康効果を示す成分が含まれ ています。サプリメントは 健康効果が期待できる特定 の成分だけを濃縮し、一度 にたくさんの量をとれるよ うにつくられたものです が、食品にはさまざまな成 分が少量ずつ含まれていま す。サプリメントは特定の 成分を一度にたくさん取り たい場合に効果がありそう ですね。ところが、サプリ メントを摂取したからと言 っても、体に必要な栄養分 を網羅的に摂取できたとい う事にはならないと言われ ます。
 日常の食生活の中で不足 しがちな成分があれば、そ の成分を補うためにサプリ メントを摂取するという形 がサプリメントを上手に活 用するコツだと考えられま す。
過剰摂取にはリスク
 サプリメントの過剰摂取 には注意が必要です。例え ば、納豆など大豆食品の長 期摂取では見られない影響 が、大豆イソフラボンの長 期間の過剰摂取では指摘さ れています。すなわち、骨 の健康のために大豆イソフ ラボンを摂取する場合、大 豆由来のサプリメントは短 期間の摂取であればほとん どの人に安全ですが、長期 間にわたり多量に摂取する のは危険です。特に多量摂 取では子宮組織の異常増殖 を引き起こす懸念があると も言われております。薬の 場合なら、医師や薬剤師か ら事前に「過去に薬剤アレ ルギーを起こしたことがあ るかどうか?」を聞かれ、 体質に合った薬を処方して もらえます。また体質に合 わない場合は、処方変更し てもらうこともできます。 しかし、健康食品は自己判 断で購入する物なので、ア レルギー反応が出るかどう かも含め、自分で判断しな ければなりません。同じ成 分でも、食品の場合は他の いろいろな成分も含まれて いるため、特定成分が極端 に多く含まれているという ことはほとんどありませ ん。一方で、サプリメント の場合は、特定成分が小さ な錠剤などに濃縮されて入 っているので、食品に比べ て過剰摂取になりやすいの です。
サプリと薬
 サプリメントの成分によ っては、お薬を同時に摂取 することにより、お薬の吸 収をさまたげたり、作用を 弱めたりすることがありま す。薬とサプリメントを一 緒に飲むと問題の多い事例 の一部を紹介します。
 ▼カルシウムと強心薬
 強心薬はカルシウムを補 給する薬なので、カルシウ ムをさらに体にいれること はいいことのように思われ まが、カルシウムの過剰摂 取により腎臓に石ができる 可能性もあるのです。
 ▼ワーファリンとビタミ ンK
 ワーファリンは血液凝固 防止剤(血を固まりにくく する)で脳梗塞や心臓疾患 を持つ方が服用している薬 です。また、ビタミンKは 納豆やクロレラなどに多く 含まれるビタミンの仲間 で、血液凝固因子(血を固 める)を合成するのに必要 な栄養素です。これらを一 緒に摂ると、ビタミンKが ワーファリンの作用を阻害 してしまい、薬が効かなく なってしまうのです。ビタ ミンKを多く含むサプリメ ントには、アルファルファ、 クマザサ、ハチミツ、松葉 エキス、クロレラ、ケール (青汁)、スピルリナ、大 麦若葉エキス、コンフリニ、 朝鮮人参、セントジョーン ワート、Q10などがありま す。
 逆にワーファリンの働き を増強させてしまう組み合 わせもあります。具体的に は、イチョウ葉、ニンニク、 しょうが、ビタミンA・C・ E、DHA、EPAなどが あります。
 サプリメントをとっては いけないケース、一例を上 げると、妊娠中はからだが 敏感で、ホルモンバランス が崩れやすいといわれてお り、ビタミンAなどを摂取 しすぎると、奇形児が産ま れる可能性が高くなるとも 言われております。出産後 のサプリメント摂取では、 サプリメントの成分が母乳 に含まれてしまうため、赤 ちゃんに悪影響を与えるこ とがあるので、授乳期間中 はサプリメントを飲むのは 控えましょう。



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